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たまたま、
東京 SUMMER 2016
アスファルトのところではどこかぎこちない距離感も、登山道に出たとたんに急に挨拶するようになるのがおもしろい。
日本の七割は山間部。日本の七割の場所からはこんな景色が見えるということ。
「ある程度山を登っていると、ひとは絶対に悪いことができなくなる」とある山の本に書いてあった、好きな言葉。まあ、漫画なんだけど。
山で道を見失う時の怖さは普段あまり経験しない怖さで、子どもの時に遊園地やデパートで迷子になった時によく似ている。汗がどっと吹き出る。ゴクッと唾を飲み込む音がやたら大きく聞こえる。もう街ではあまり経験することがなくなった、あの感覚。だから、コースを表すビニールテープや標識や沢を渡る橋や、山の人のやさしさがとてもありがたい。
歩いて和歌山県に入っていたみたい。
すすきだとか夜景だとか、今まで全く興味のなかったものが、最近輝いて見えてきた。みんなが知らないものばかりを見ようとしていた昔の自分がバカみたいな気持ち。
次回の更新は新緑の頃の予定です。
アトリエたまたま は 写真と文章で旅する ユニットです。 ぶらぶら歩いて たまたま見つけた風景を ときどき切り取ります。 たまたま 写真:yayoi 文:梅田唯史